株式会社ハレバレは、大手M&A仲介会社で20件もの案件を成約させたトッププレイヤーが独立して設立したM&A仲介会社。オーナーに寄り添った質の高いM&Aを手掛けています。小規模ながらも着実な成長をしている株式会社ハレバレの強みについて、代表取締役の松本光生さんにうかがいました。
代表取締役社長
松本光生さん
鳥取県出身。京都の私立大学を卒業後、地方銀行に9年半勤務。その後大手M&A仲介会社に転職。4年半の在籍期間中に20件のM&Aを成約させる。2022年に独立し、株式会社ハレバレを設立。「心がハレバレするようなM&A」の実施を目指し、顧客のペースに合わせた事業を展開している。
目次
――ハレバレは2022年の設立以来、順調に取扱件数を伸ばしています。ハレバレの持つの強みを教えて下さい。
ハレバレの強みは代表である私に豊富な実績があるということです。私はM&A仲介の仕事にトータルで10年間従事しており、ナレッジは相当な量となりました。また前職では4年半の在籍期間中に20組のM&Aを成約させているため、経験数も非常に豊かです。
手掛けてきたM&Aの業種は建設、製造、運送など多岐にわたります。20組中、12組は首都県の企業の案件ですが、8組は地方企業のもので、都市部の課題にも地方の課題にも対応することができます。また前々職は地方銀行であったため、M&Aだけでなく財務関連のご相談に乗ることも可能です。
――これから件数が増えていく可能性のある地方のM&Aにも強みがあるということですか?
そう言えると思います。私自身が鳥取県の出身で、また地方銀行に勤務していた経験があるため地方の方々の悩みはよく理解しています。地方企業は、首都圏に比べてマッチングが難しいという課題を抱えています。首都圏ほど企業が多くないので、近隣で候補を探すことが容易ではないのです。そのため毎回試行錯誤をしながらさまざまな譲受企業にアプローチをしなければなりません。その点においても、すでに相当数の経験があるためにスムーズな仲介をすることができると考えています。
後継者不在による事業継続の困難化は都市部でも起きていますが、地方では一層顕著です。しかしながら地方においては多くの方がM&Aという選択肢を持っていません。眠っているニーズが非常に多いことを感じています。このニーズを掘り起こし、的確なサポートをすることで多くの企業の事業支援をしていきたいと考えています。
――ハレバレにはどのような相談が数多く寄せられていますか?
高齢化による後継者探しが8割から9割を占めます。大抵の場合、オーナー様は60代から80代ですね。このような方々は若手オーナー様とは少し異なる意向をお持ちのことが多いので、案件の進め方には気をつけるようにしています。
M&A仲介業の仕事の肝は、譲渡企業側の本音を正しく解釈することです。オーナー様のなかには言葉と思いが一致していない方も少なくありません。その意向をしっかり汲み取り、一緒に言語化して整理しながら、一挙手一投足のお手伝いをしていくことが大切です。プライオリティを見極め、妥協できるラインとそうでないラインを吟味しています。
――そのような技術はどのようにして身に付けたのですか?
真摯な姿勢で経験を積み上げることで獲得してきました。しかし一緒に仕事をしていればノウハウを伝えることはできると思います。将来、ハレバレで一緒に働いてくれる方には技術を伝えていきます。
――マッチングという点においては、大手企業の人海戦術には叶わないということはないのでしょうか。
マッチングの際にはM&A業界で広く活用されているデータベースを使用するため、特別不利になるようなことはありません。それよりも正しくデータベースを使用し、こまめにアプローチをする能力の方が重要だと考えています。
マッチングをするときには試行錯誤を繰り返すことが必要です。譲渡企業のオーナーから「同業者に譲渡したい」と依頼されれば同業者から最適な譲渡先を探すよう努力しますが、同時にさらにヒアリングを重ねて、本当に納得できるM&Aのために伴走します。同業者への譲渡を望む理由が、従業員を守るためなのか、技術を継承するためなのか、安心できるからなのか本質を見極め、一番のご希望が叶うように考えてマッチングを行っています。
――M&A仲介の仕事においては、企業のスケールによるメリットはさほど大きくないということでしょうか。
そう言えます。もしもこれが銀行業であれば大手金融機関と地方銀行では預金の貸出金額が異なるなどの差が現れますが、M&A仲介はそれよりもコンサルタントの知恵と技量によって結果に差が出るんです。
営業をする際にも、コンサルタントがどれだけ丁寧なヒアリングができるかによってその後のプロセスの品質が変わってきます。ブランド志向の方の中には「テレビCMを流しているような大手企業に仲介を依頼したい」という方がいないことはないですが、コンサルタントの能力やノウハウは企業の規模で測れるものではないので、実際にはあまり関係がありません。むしろ私は豊富な実績があり、高品質な仲介を提供することに自信があるので、規模が小さいことが障害になっているとは感じていません。
――お客様との面談時に重要なことは何だと考えていますか。
疑問にタイムリーにお答えすることです。初回の面談時から「成約事例について教えてほしい」と聞かれることがありますが、求められている答えを的確に提供することで信頼関係を構築できます。的確に回答するためには、オーナー様の求めていることを正確に汲み取らなくてはなりません。それこそがまずはM&A仲介に必要な技術だといえます。
――ハレバレが今後成し遂げていきたいこと教えて下さい。
譲渡側と譲受側、そして全てのステークホルダーの心が晴れるM&Aを1件でも多く実現したいと考えています。「M&Aをやってよかった」と心の底から感じていただきたいですね。M&Aは、ほとんどのオーナー様にとっては一生に一度のこと。M&Aが終わった後も満足感が続くようなM&Aを実施したいです。
――どうすればそのようなM&Aができるのでしょうか。
成約までのプロセスを大切にすることです。譲受側にとってM&Aはわからないことが多いものです。そのため、取引が公正なものなのかなかなか判断がつきません。仲介者は真摯に取り組んでいるつもりでも情報量はとても非対称的なものになります。その不均衡を保ったままプロセスを進めていけば、譲受側が不安や不信感を抱くのは当たり前だといえるでしょう。そのためハレバレでは、情報をわかりやすく開示して、安心して取引に臨んでいただけるよう時間を費やしています。不安を払拭することが、満足度の向上につながっています。
――これから一緒に働きたい人の人物像を教えて下さい。
リスクとリターンのバランス感覚に優れている人と一緒に働きたいです。ハレバレは設立から1年半が経ち、これから取引を増やしていくフェーズにあります。さまざまな施策を模索することになるでしょう。多様なアプローチを手掛けていくので、一緒にその方法を検討できる方がいてくださるとありがたいです。
ビジネスをする際には少なからずリスクがあるものですが、それが取るべきリスクなのか、回避すべきリスクなのかを見極め、バランスを取れる方が理想的ですね。この能力はM&A仲介をする際にも求められると思います。M&A仲介をする際には、見落としや誤った伝え方をすることが後に大きな落とし穴になります。そのことを深く理解し、バランスを取れる方と働きたいです。
それから、顧客ファーストで動ける方ですね。M&A仲介業は高給であることで知られていますが、ご自身の利益を最優先にされる方は弊社とは合わないのではないでしょうか。仕事を通じて社会に貢献したい、自分も成長したいという方が頑張った先に結果として給与がついてくるイメージです。誠実に、真摯に働ける方に来ていただいたいです。
――ハレバレで働くとどのような成長ができますか?
基本的にはOJTで教育を行うつもりです。豊富な実績のある私が一緒に面談へ赴き、資料作りもサポートします。同じ景色を見ながらゴールへ向かうことで、早い成長ができるはず。M&Aは頭で理解することと、実際のプロセスには数多の違いがあります。実地で学びながら成長していただきたいです。成長意欲のある方のご応募をお待ちしています。
The Deals編集部
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