M&A業界で唯一、買い手特化のビジネスモデルを構築しているByside株式会社。IPOを目指している同社は、この1年で社員数を30名ほど増やし、組織として大きく成長しました。今回は、代表取締役川畑勇人さんに、採用の基準やより良い組織を作るための取り組みについて話を聞きました。
【プロフィール】
代表取締役
川畑勇人さん
2022年、Byside株式会社設立・代表取締役に就任。
累計M&A関与成約件数約300件。
ーー現状の社員数と今後の採用の展望について教えてください。
2025年5月現在、社員数は53名です。去年の今頃の社員数は20名前後でしたので、この1年で倍以上に増えました。まだまだ人手は足りていないため、今後も毎年同じくらいのペースで採用していく予定です。
特に、弊社のビジネスモデルの根幹であるM&Aコンサルタントを毎年数十人増やしていきたいですね。また、去年はコーポレート業務は2名で担当していましたが、今は10名で取り組んでおり、今後も会社の成長に合わせて増やしていきます。
ーー社員の方たちのバックグラウンドがバラバラですが、どのような基準で採用しているか教えてください。
採用の際に強く意識しているわけではないのですが、言われてみれば皆バックグラウンドが違いますね。採用で重視しているのは、自分の生き方や人生に信念を持っているかどうか、「自分はこうなりたい」「こういう環境で生きていきたい」と高い理想を掲げている人かどうかです。情熱を持っていて、覚悟があり、志が高い人と一緒に働きたいですね。
M&A業界の変革に携わり、業界を再定義していこうという思想を共通できる人が良いです。仕事をするうえで、たくさんの他社の方々と付き合わなければいけないので、高い意識を持ち、高いクオリティで業務に邁進してくれることを期待しています。
ーー面接では候補者に対して、どのような質問をしますか。
面接らしい質問は少なく、いつもアドリブなのですが……。どのような人生を生きていたのか、どのような選択をしてきたのかなどを、かなり深掘りをして聞かせてもらっています。
現職で営業担当をしている人には「商品を実際に私に売り込んでみてください」と頼むこともあるし、今の仕事の取り組み方や姿勢について聞くこともありますね。その人がおもしろい人生を送っているかどうかを重視しています。
ーーおもしろいとは具体的にはどのようなイメージでしょうか。
M&Aアドバイザーでもコーポレートでも、職種に関係なく、その人の人生の主役はその人しかいないですよね。自分の人生をどう評価するかは、その人のそれまでの選択や価値観や決断にかかっています。自分の人生をつまらないと思っている人ではなく、自分の人生を主体的に語れる人を面白いと感じます。
こんな波があって、こんな苦労をして、このときは成功して、自己成長につながったとか、社会貢献できたとか、お金を稼げたとか、自分の人生の山谷を話してもらう中で判断しています。目を見ながら話すことで、覚悟が決まっているかどうかも判断していますね。
私が最終面接で爆笑した場合やマニアックだなあと感心した候補者は、大体採用されています。
ーーなぜおもしろいことを重視するのでしょうか。
いくつか理由があって、まずM&Aをするうえでは取引先の社長とスムーズにコミュニケーションを取って関係を構築する必要があります。その際に、話術があって人を楽しませられる能力があるかどうかはとても重要です。
また、辛いことも楽しいこともおもしろがれる人というのは、ポジティブで前向きな傾向にあると思います。
ーーそのほかに、採用する際に重視している点はありますか。
弊社は創業してからほとんど人が辞めていません。社風に合っているかどうかをじっくり考えているからだと思います。
また、採用するとなった場合、候補者自身やそのご家族の命や人生を預かることになるわけですよね。だからこそ、「この人の人生を預かりたいと思えるかどうか」も重視しています。
ーー社員の方の多くが「Bysideにいると成長できる」と言っていたのが印象的です。川畑さんは、Bysideに入社すると得られるものはなんだと思いますか。
Bysideに限らずM&A業界に言えることかもしれませんが、主体的にやればやるほど仕事がおもしろくなると思いますね。「仕事が楽しくて仕方がない!」と言ってくれる社員が多いです。主体的に取り組むからこそ、成長の機会も増えます。
また、弊社は道徳を非常に大事にしていて、私は1日に数回、“道徳”という言葉を口に出しています。自分を律することを全社で意識しているため、正々堂々と勝負する環境を作れていると思います。
ーーそのような環境を整えるために意識していることはありますか?
沢山ありますが、例えば、半年に1回360度評価を採用しています。これは、社員の評価を上司だけでなく、同僚や部下からも行う評価方法です。社内のいろんな人から定期的にフィードバックをもらうことで、フェアに働く環境を整えられます。
ずるいことや人が嫌がることをしていると、皆に悪い評価をつけられてしまうので、緊張感を持って自律しながら働けます。
ーーフェアに働ける環境とはなんでしょうか。
どんな会社でも「お客さんを取った・取られたことで生じる拗れ」や、「あの人はなぜ上司からは評価されているのかという妬み」などを、少なからず社員が抱えていると思います。これは労働環境がフェアでないからこそ、起こることだと思います。
また、営業成績がどんなに良くても、人格に問題があると人はついていきません。そのため、人格をしっかりしている人を育てて、社員みんなができるだけ不平不満なくフェアに働ける環境を整えたいのです。全員が良い人でいられる環境を整えることに、心血を注いでいます。
ーー最後に、未来のBysideメンバーにどのようなことを期待しているか教えてください。
今の職場・環境ですでに成果を出しているけど、活躍する場を変えてみようかと悩んでいる方や、今の環境での将来が不安な方、いずれにせよさらに上を目指したいと思っている方にとって、最適なフィールドだと思います。
今の社員たち以上に優秀な方たちに来てもらい、今いる社員たちも影響を受けて成長していく組織にしたいです。そのため、パッションを持って「自分の力でM&A業界を再定義してやる!」と意気込んでいるような方と一緒に働けたら嬉しいです。
The Deals編集部
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